サイトウマサミツ展
小学校のPTA活動で知り合ったサイトウさんの個展に行ってきました。場所は神宮前。
サイトウさんは、うちのすぐ近くにお住まいで、朝のパトロールなどでご一緒する機会があったりします。
サイトウマサミツ新作ドローイング展「向こう」
ギャラリーOPA
2008年10月24日(金)~29日(水)
DMに使われたこの画のタイトルは「土の王」。
OPAでの個展は5回目なのだそうです。
表参道ヒルズを越えて少し左に入ると閑静な住宅街になり、その中にOPAがありました。
表の喧騒が嘘のような静かなところです。
落ち着いた空間にサイトウさんの絵が展示されていました。
ドローイングということでクレパスとアクリルガッシュなどを使った一連の作品でした。一つの絵をのぞき、同じサイズの紙に描かれていて(さらに一つだけ紙の質や画材が違いました)、統一された画風が味わえました。
作品は、自由な黒いクレパスの線の中にきれいな中間色をシンプルに配した画で、ものすごく大胆で自由でした。
一つ一つの作品に不思議なタイトルがあり、DMの「土の王」に対してニワトリは「庭の王」。
どれもサイトウさんの世界がにじみ出ていて、楽しい気持ちになるものばかりです。
まるでマチスを思わせるような感じですが、それをサイトウさんに言ったら「マチス、好きなんですよ」と微笑まれました。
サイトウさんの今回の個展に寄せた文章がOPAのサイトにありました。
今回の作品は、シンプルな線とフォルムと色で出来ています。余計なものは持ち込まずに、気持のイイ画面になればと思いながら描いています。シンプルだけど退屈でない。シンプルだけどストイックでない。全部並んだときにどんな表情を見せてくれるのか自分でも楽しみです。
(一部引用いたしました。)
これを読んで、「シンプルだけどストイックでない。」という一文にハッとしました。
今回唯一の大きな作品を案内してくれたサイトウさんが「これ、ちょっと女性が横たわっているようでしょう?」とおっしゃったのですが、たしかに私もそう思ったのです。
展覧会タイトルの「向こう」の意味を考えました。どこから来てどこへ行くのか、向こうとはどの方向なのか。
大きな作品には薄いピンクの道があり、緑の山で先は見えません。
この道の「向こう」、そこには何があるのか・・・知りたくなり歩き始めるとそこには・・・。
他の作品もなにかしら積極的なユーモアやペーソスを感じますし、有機的な何かを感じます。
でも泥臭くなく、温かくもあり冷たくもある・・・。
そうそう、サイトウさんの作品は「目」と「口」がほとんど描かれていませんでした。
DMの「土の王」のように、象だとわかるけれど、象の目や口は描かれていません。
ほかにも生き物をモチーフにしたもので目があるのはチョウとカエルくらい。それもチョウは点の目、カエルは線の目だけ。口はもちろんありません。
なぜなのか・・・そんなことを尋ねるのはちょっと野暮だな、と思います。
今回の個展では、「夜ツユ」(だったと思います、間違ってたらすみません)という一輪の白い花を描いた作品が特に好きでした。抑えた色調がとてもよかったです。
息子@小3の学校パートナー(1年時、お世話する関係)の小2の男の子のパパとして、数度パトロールでお会いしたくらい、一緒にPTA活動をしている奥様(も、とっても魅力的な方なんです!)からお話を伺っていませんでしたが、サイトウさんの絵の魅力を感じ、もっとお話しができたらいいなぁと思いました。
サイトウさんの絵は絵本にもなっています。
数多くの作品を手がけてこられているとお伺いし、サイトウさんは凄い人だ!と思いました。
素晴しい作品を拝見できて幸せでした。
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コメント
素敵ですね。
)
アマゾンで、早速、絵本を探してみます。
あっ!でも、まみさんに代理購入頼んで、サインお願いしてもらおうかな…(なんちゃんって
投稿: 仮面ライダーマム | 2008.11.01 21:26
サイン頼みましょうか?大丈夫だと思いますよ~(^_^)
投稿: まみ | 2008.11.01 21:41
アマゾンで本、探してみたんですけど…
ていうのが見つからなくて
これっ
投稿: 仮面ライダーマム | 2008.11.02 22:55